エヴァンゲリオン レーシング Super GT & ROADRACE


EVA Racing ROADRACE 2015

RUN'A Entertainment,Inc.

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REPORT

鈴鹿8時間耐久ロードレース第38回大会 決勝レポート

7月26日(日)フリー走行 8:30~9:15
天候:晴れ 路面:ドライ
気温:31℃ 湿度:60% 路面温度:35℃


決勝前の最終チェックを行い。更にピット作業の最終確認も行う予定だった・・・。まず出口選手がピットから出て行く。ペース良く11秒0を記録してピットインする。再度ピットアウトし計測1周目に入ったS字コーナーで転倒してしまう。なんとかマシンを起こしピットまで帰ってきてくれた。そこでもう1台のマシンでエルワンニゴン選手がピットを離れコースイン。コースを区間ごとにタイム計測されていて、ピットに設置されているモニターにポイントを通過するとタイム表示されていくが更新されていかない。エルワン選手も転倒してしまった。
幸い二人共大きな怪我は無かったが、2台のマシンは相当なダメージを受けてしまう。メインフレームの溶接部分にクラックが入っていた。決勝のスタート進行が始まる10時50分まで約1時間と少ししか残された時間は無い。マシンを修復できるのかサーキット場内でもスタート出来ないかもと放送されていた。チームは諦める事なくマシンを修復するために動いた。サーキット外の協力会社へマシンを運びフレームを溶接する。その間に、溶接され戻ってきたマシンを誰がどの様に組立てていくか鶴田監督の指示のもとシュミレーションしていく。マシンが戻ってきたのは10時20分を過ぎていた。残り30分弱でマシンをチェックしながら組立てていく。10時55分までにピットを出てスターティンググリッドに着くサイティングラップを消化しないとペナルティを受けてしまう。
10時55分・ピット出口がクローズされる30秒前にスターティンググリッドへ向けてサイティングラップスタートすることが出来た。

7月26日(日)決勝 11:30~19:30
天候:晴れ 路面:ドライ


朝のフリー走行の転倒で大きく破損したマシンを、チームは・そしてメカニック達は諦める事なくピット出口がクローズされる10時55分までにマシンを修復してみせた。ピットからスターティンググリッドに着くサイティングラップでマシンの確認に充て、グリッドでマシンの再確認・調整を行う準備をする。決勝スターティンググリッドに着き、スタートライダー出口選手にマシン状況を確認し、グリッドウォーク・そして選手紹介が進む中もマシンチェック・修復を行った。

●1st スティント 出口修選手

スタートライダーは出口修選手。
フリー走行の転倒修復も完璧には行えなく不安が募るなか、1周目終了時点で13番手でストレートへ戻ってくる。
2周目から12秒台、8周目からは11秒台で走行する。ポジションは14~15番手。10周目には#7 MONSTER ENERGY YAMAHA -YARTが転倒する。その後も確実に12秒~13秒台で24周を走りピットイン。
出口選手、フリー走行での転倒で骨折などはなかったが、腰を強打しており、マシンも傷ついた完璧には程遠い状態で懸命に走行を続け作戦通り24周を消化し14番手でピットに戻ってくる。

●2ndスティント エルワンニゴン選手

前後タイヤ交換・ガソリン補給しエルワンニゴン選手に交代する。
タイヤ交換時、フロントフォークにも転倒ダメージが及んでおり、タイヤ交換に1分20秒も掛かってしまった。
リアタイヤ交換を済ませたメカニックがフロントタイヤ交換をサポートする。ピットアウトしストレートに戻ってきた時点で26番手までポジションダウンしていた。しかし2周目には2台抜き、それ以降も毎周1台を抜いて帰ってくる。
スティント4周目・スタート後約1時間経過した時、#12 YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCEが130Rコーナーでオーバーランしてしまう。そしてスティント6周目12:40に#634 MuSASHi RT HARC-PRO.が110Rからヘアピンコーナーで転倒リタイヤしてしまう。そこでセーフティーカーが導入される。約14分間でセーフティーカーが解除され、ストレートに戻ってきたときには18番手までポジションを回復させていた。スティント19周目に#17 Team KAGAYAMAがシケインで転倒し20周目には#66 NANKAIBUHIN O-TEC SUZUKA RACINGがスプーンコーナーで転倒、その#66のマシンがコース上に残ってしまい再度セーフティーカー導入される。
鈴鹿サーキットは1周が5.8Kmと長いコースなので、セーフティーカーは1コーナー手前とデグナーコーナー立ち上がりの2箇所から2台導入される。一つ前のポジションを走行している#8 TEAM BOLLIGER SWITZERLANDは同じセーフティーカーの隊列で走行しているが、さらにその前に#32 MotoMap SUPPLYは先行しているセーフティーカーの隊列に入り、コース半周のビハインドがついてしまう。
2回のセーフティーカーが導入された11周はセフティカーペースでの走行だったことを考慮し鶴田監督の判断で周回数を伸ばしていく。他のチームはレース前に想定した周回数でピットインしていくので、ポジションアップしていき14番手までポジションを戻してピットインする。

●3rd スティント 井筒仁康選手

前後タイヤ交換・ガソリン補給し井筒選手に交代。
1回目のピット作業時にタイヤ交換システムの不調でフロントタイヤ交換を手間取ったが、チームで対処方法を考えシュミレーションを行い35秒で作業を終えた。
また1回目の走行を終えた出口選手から転倒の影響でマシンは違和感があり全く別物になってしまったと告げられていた。井筒選手はそのマシンのペースを崩すこと無く走行を続けるが、スティント17周目にシケインコーナーで転倒してしまう。
幸いライダー・マシンとも深刻なダメージを受けることなくピットには戻らずそのまま走行を続ける。そしてピットインまで残り数周になったスティント26周目14時45分にまたしてもセーフティーカーが導入される。そこでサインエリアからのピットインのサインを確認しているが、井筒選手の判断で周回数を伸ばしていく。
2周、周回数を伸ばしたがセーフティーカーは解除されず14番手でピットに戻ってくる。ピットに戻った井筒選手はライダースーツに装着しているドリンクが飲めない状況で、ましてや一番暑い中の走行で脱水症状になっていた。そんな中で周回数を伸ばしていく・・・、井筒選手だからこそ出来た、19:30のゴールまで見据えた判断だった。

●4th スティント 出口修選手

前後タイヤ交換・ガソリン補給し出口選手に交代。今回のピット作業は28秒で完了。
ピットアウトしていくがセーフティーカー導入中で、ピット出口で待機させられる。ストレートに戻ってきた順位は16番手に後退していたスティント2周目にセーフティーカーが解除されペースを上げていく。
スティント11周目15時25分に先行している#71 Honda DREAM RT SAKURAI HONDAがスプーンコーナーで転倒しマシンがコース上に残り4度目のセーフティーカー導入。セーフティーカーが解除されスティント15周目にポジション13位にアップ。スティント18周目には先行する#32 MotoMap SUPPLYがピットインしポジション12位に。さらにスティント19周目には#11 TEAM SRC KAWASAKIが転倒しポジション11位にアップする。
そしてスティント21周目15時50分に5回目のセーフティーカーが導入される。5周の間セーフティーカーが導入されていたが、先行していた#8がピットインしポジション10位にアップする。セーフティーカー解除後、#12 YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCEが転倒してピットに戻ってくる。暑いコンディションに荒れたレースになっている。

●5th スティント エルワンニゴン選手

前後タイヤ交換とガソリン補給し24 秒でピット作業を終えエルワン選手に交代する。
ピットアウト後ストレートに戻ってきた時点で14位。
スティント2周目に#39 CONFIA Flex Motorrad39を抜きポジション13位。この暑いコンディションの中12秒から11秒のタイムを刻みながら前を追いかけていく。スティント12周目に#8 TEAM BOLLIGER SWITZERLANDを抜きポジション11位。さらに15周目に#32 MotoMap SUPPLYがピットインしポジション10位に上がる。
その後も安定したラップタイムで走行し、ポジション10位でピットインする。

●6th スティント 出口修選手

前後タイヤ交換・ガソリン補給を21秒で終え、出口選手に交代する。
井筒選手は脱水症状で走行できる状態では無かった。また出口選手も乗り辛い暴れるマシンを押さえつけての走行だったので、手足が痺れトレーナーにライダー交代する直前までケアーをしてもらいピットアウトしていく状況だった。
そんな状況でもコースに出ると12秒から11秒台のタイムを刻み、#87 Team GREENと遜色ない走りを見せ、ピットインで12位までダウンしたポジションを10位まで挽回した。

●7th スティント エルワンニゴン選手

前後タイヤ交換・ガソリン補給を24秒で終えエルワン選手に交代。
19時30分まで残り約1時間半。
後1回のピットインが必要で、鶴田監督から20周でピットインさせると指示が飛ぶ。スティント12周目に#22 Satu HATI. Honda Team Asiaがマシントラブルでピットインしポジション10位にアップする。
スティント14周目ストレートを通過するエルワン選手が右脚をステップから下ろしている。ピットに入る合図かとサインエリアからピットに連絡が入る。ピットでは緊急ピットインに対しタイヤ交換・ガソリン補給・マシントラブルに対応できる体制を整える。
しかしピットには入って来ずストレートを通過する。通過する際、また脚を出している。これは右ステップ付近にマフラーパイプが通っており、脚が火傷しているのかもしれないと、鶴田監督の判断。予定通り20周でピットインする。

●8th スティント エルワンニゴン選手

レギュレーションで決勝は15本のタイヤしか使えずリアタイヤのみ交換する。
リアタイヤ交換・ガソリン補給を15秒で終え、ライダー交代に井筒選手が待機していたがエルワン選手がそのままゴールを目指してピットアウトする。ピットアウト後、スティント4周目に6回目のセーフティーカーが導入される。
現在のポジションは11位。セーフティーカーの後ろに続いている隊列の中で、5台前に10位の#32 MotoMap SUPPLY、時間にして数秒差。
更にその前には9位の#87 Team GREEN。19時30分のチェッカーまで残り周回3周の時点でセーフティーカーが解除され、エルワン選手が前車を必死に追いかけるが、辺りは暗く路面コンディションも確認出来ない状況。
追い詰めるが抜くにまで至らず、199Laps 8時間00分52秒810 総合11位でチェッカーを受けゴールする。

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