Failure is an option, but fear is not.

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REPORT

富士SUPER TEC 24時間レース #15 エヴァRT 初号機 岡部自動車 Z34 決勝レポート

6月2日(土) 曇りのち晴れ/ドライ

 

F1  F2


決勝日午前中は、若干の雲がかかり一部は日陰になる部分もあるが、2日のスタートから3日のチェッカーまで雨の心配はせずにレースを行えそうだ。
 
10時10分、エキゾーストノートがコース上に響く。24時間レースに向けた最後のウォームアップ走行が始まる。これから始まる過酷な戦いに向けて、マシンチェックを念入りに行い、少しでも不安箇所をつぶしていく。
その後コース上では、ピットウォークやグリッドウォークが行われて、レースに華を添える。
 
15時、気温23度、路面温度31度の中、陸上自衛隊音楽隊による国歌吹奏から、フォーメーションラップを挟み、いざ24時間レース決勝スタート!
さすがに各マシン24時間を見据えて、混乱のないスムーズなスタートを決める。
#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34のスタートドライバーは岡部自動車モータースポーツのチーム代表を務める長島選手。
スタート順位をキープしながら、ベテランならではの素晴らしい走りで前のマシンを追いかけていく。
そんな中スタートして30分が経過したところで、1コーナーにて#82アウディが#59 WRXに激突!自走にてピットへ帰ることが出来ない#82の回収の為、セーフティーカー(以下SC)が導入。#59はドアが開かないほどの深刻なダメージを負い、ピットにてノーマル車からドアを移植交換する作業が行われていた。これもまた耐久レースならではのシーンであろう。
このSCは#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34にとっては少し運がない方向に働いてしまう。クラストップを走る#68 マークXの真後ろにSCが入ってしまい、クラス2番手以降を1LAP近く引き離しての再スタートとなってしまったのだ。
更にリスタート時に追い越し違反を取られてしまい、ドライブスルーペナルティを課されてしまう。世界でも珍しい1.5kmのストレートを低速で通過するのはあまりにももどかしい。
その後、開始から約1時間30分でルーティンピット。長島選手から勝亦選手にドライバーチェンジ、給油作業を終えてコースへ復帰。
勝亦選手は順調にスティントをこなして、藤原選手へバトンを繋ぐ。
スタートから3時間経過時点の順位はクラス6位にポジションアップ。
 

F3  F4

 
富士の空は薄暗くなり始めて、全車「LIGHT ON」の表示がされる。まさに”非日常”である幻想的なナイトセッションが幕を開ける。
そして#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は檜井選手にドライバーチェンジを終えて、堅実に順位をキープしながら走行を重ねる。
20時過ぎ、夜空には大きな花火が彩る中、ダンロップコーナー内側にて#98シビックがトラブルによりフルコースイエロー(以下FCY)が導入。全コースに黄旗が提示され50km規制となる。そのままSCも導入されマシン回収が行われる。
 
#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は順調に走行を重ねて安宅選手へドライバーチェンジ。6時間経過時点の順位はクラス6位をキープ。
安宅選手は他車とのピットタイミングなどの関係があり、クラス5位にポジションを上げる。
また途中クラス4位のマシンとバトルを展開し、同一周回へと巻き返し更なるポジションアップを狙う。
 
しかし22時50分頃、アクシデントが発生!100Rにて別クラスマシンとの接触により、右リヤタイヤがパンクした状態で緊急ピットイン。
安宅選手は連続スティントに向けての給油ピットイン僅か数周前の出来事だった。
メカニック陣は、慎重にマシンの足回りをチェック。外傷はほとんど見受けられないものの、車体とサスペンションの付け根部分のリアメンバーと呼ばれるパーツに損傷が見つかり、アライメントが崩れてしまい真っすぐ走ることが難しい状態になっていた。
このメンバーというパーツの交換は想像を絶する時間と労力を割いてしまう。
その為、他パーツの調整でなんとか走行できる状態にするべくメカニック達は懸命に作業を続けた。
しかし、無情にも他パーツの調整だけではカバーできないほど損傷が大きかった為、チームは重作業であるメンバー交換という選択肢をせざるを得ない状況となってしまった。
車体からマフラーや駆動系パーツを始め、様々なパーツを外していき、リア周りの一番奥についているメンバーを外す。その後、サスペンションアーム類を移植し再度車体に組み込んでいく。
想像を絶する重作業をメカニック達は手際よくこなしていく。
 

F5  F6

 
そして翌1時30分、#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は再起動!!再びコースに戻っていく!
修復には約2時間以上を要してしまい、順位争いの戦線を離脱する事になってしまったが、メカニック達の懸命な作業によりコースに舞い戻った藤原選手は最後尾からの追い上げを誓う!!!
完全に復活したマシンは順調に周回を重ねていく中、赤旗が提示されレース中断。
レクサスコーナー立ち上がりにて、#10ゴルフと# 13ハチロクが激しくクラッシュした模様。コースには照明があるとはいえ、ナイトセッションの恐ろしさを改めて感じるクラッシュだ。
レース再開後、大きなトラブルも無くナイトセッションをこなしていく各マシン。
4時を過ぎて徐々に太陽が顔をのぞかせ始め、朝日と共に再び幻想的な景色が広がる富士スピードウェイ。
 
#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は小松選手が順調に走行を重ねて、クラスファステストをマークするなど速さを見せる。
その後バトンを受け取った若い勝亦選手は、そのファステストを更に塗り替えていく力走を見せていく。
8時30分過ぎには#65アウディがクラッシュの為、FCYが導入される。
その後12時過ぎにはコカ・コーラコーナーにて#58 DC5がエンジンブローにより炎上、コースアウト。ドライバーは無事に脱出をすることが出来たが、コース上にはオイルが撒かれてしまい赤旗中断。ここまで20時間以上酷使してきたマシンが遂に活動限界を迎えてしまった形だ。それは各チーム共に同じ条件であり、最後の最後まで気を抜くことが出来ない。
#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は大きなトラブルも無く順調に、クラス7位にて走行を重ねる。
 

F7  F8

 
そして迎えた15時。24時間にも渡る過酷な戦いに遂にチェッカーフラッグが用意される。
チェッカーが振られたストレートには、#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34と#14エヴァRT弐号機 岡部自動車Z34の姿が!
激闘の24時間を2台並んで感動のチェッカーを受けることが出来た。
#15エヴァRT初号機 岡部自動車Z34は、途中大きなトラブルにチーム一丸となって対処し、595周を走破してクラス順位7位となった。

 

 

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