エヴァンゲリオン レーシング Super GT & ROADRACE


EVA Racing SUPER GT 2013

RUN'A Entertainment,Inc.

REPORT

第4戦 スポーツランドSUGO 決勝レポート

7月28日(日)

● フリー走行 曇り/ウェット

不振の予選から一夜明けた決勝日、足回りのセッティングを大幅に変更して挑んだ朝のフリー走行。未明の雨によりウェット宣言が出され、高橋選手からの走り出しはインターミディ(浅みぞレイン)タイヤでコースインするが、すぐにスリック(ドライ)タイヤで行けると判断、アウト、インでピットへ・・・ピットワークシミュレーションを行い再びコースへ戻る。
 他のマシンが22、23秒台とタイムアップする中、まだ十分タイヤの温まらない高橋選手がヘアピンでスピン、あわや31号車と衝突かと思われたが、幸い間一髪で双方ストップ!ダメージを逃れる。だがコースアウトした「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」高橋選手、ホイールが空転しコースへ戻ることができず、赤旗中断となりコースへ引き出されピットへ戻るが、マシンに問題は無いので再スタート。
 タイヤも温まりタイムアップに入ろうかという矢先、再び赤旗中断。変更した足回りの確認が重要な課題であるこのセッション、残り時間も少なくなった事から、この機に加藤選手に交代。決勝想定の積載燃料、タイヤ、更に500との混走で昨日の予選タイムを上回る1′23″241と7番手タイム!セッティング変更は、ほぼ成功。
 22番の下位グリッドながら、追い上げが期待できる。


● 決勝レース 曇り・雨/ドライ・ウェット

 午前中予想された雨、少なくともここSUGOスポーツランドには降ってこない・・・どころか決勝のウォームアップ走行では強い陽射しが差すほどになった。
ところが、グリッドに着くスタートの高橋選手から、「クラッチがおかしい」との無線連絡が入る。先日の鈴鹿テスト時にも出たトラブルと思われる。
 グリッド上で色々な処置を試み何とか復旧。再発する可能性が無いとは言えないが・・・。
 SUPER GTの場合ローリングスタート(フォーメーションラップ終了後、グリッド上に停車せず加速してスタートする。)の為、クラッチへの負担は軽い。一旦フォーメーションラップに入れば停車は無い。
 高橋選手、うまくスタートを切ることに成功!第1関門突破。

 序盤20位辺りをキープするものの、昨日の練習走行を始め、走り込み不足の高橋選手、思うようにタイムが上がらず26~28秒台・・・上位グループの22~23秒台からは水を空けられていくが、500クラスにラップされる機会の多い中、うまくオーバーテイクさせ、無事に加藤選手へバトンを繋ぐべく“忍”のレースを続ける。
 レース中盤に入ると西の空に黒く厚い雲が覆われてきて、雨を“匂わせる”。
 丁度ピットイン時期となるので、空模様と“相談”しながらピットインの周回を伸ばすが、35周目ピットインのサインを出す。走りだせば基本的にクラッチは不要である事。今の所、クラッチ不調に関して特に問題は無さそうである。再発していた場合、一旦ニュートラルにするとギアが入らないかもそれない。その為ピットストップではギアを入れたまま停車、エンストさせ、再スタートはスターターモーターを回し、ズルズルと進みながらエンジンをかける。ロケットスタートとはならないが、それしか方法は無い。
 
 ピットに戻った高橋選手がピットに入る、ガソリン給油と、雨はまだなのでスリックタイヤ4本交換。ジャッキダウン!普通ならここで爆音と共にスタートとなるが、「クククッ」とスターターモーター音と共にユルユルとスタート。
 一車身ほどの距離でエンジンはかかりピットレーンを走りレース復帰。ところが高橋選手がピットインの際にホワイトラインをカットした為、ドライブスルーペナルティが課せられ、数周の後ピット前を通過していった。
 順位は22位となったが、この間に23秒台の上位グループと互角のタイムをマークし、ようやくマシンのポテンシャルを示す。
 40周に過ぎる頃、雨が落ちてきて50周あたりで明らかにタイムにも現れて来たので、ウェットタイヤに交換するチームも出始める。コースの場所によって雨量、グリップは異なり、ピットでは判断がつかないので、タイヤ交換はドライバーの判断に委ねると、加藤選手「このまま行く!」との事。
 雨は止むことはないが、ドシャ降りにもならない。マシンの走るライン上はスリック、ウェットタイヤ、互角の勝負といったところ、各チーム今後の判断が勝負となった。
 
 64周目、500のワンツー2台が後ろから迫り、レインボーコーナーで「エヴァRT初号機アップルMP4-12C」加藤選手を左右から追い抜く際に、サンドイッチ状態で衝突!!幸い?ダメージは外装だけにとどまりレースは続行できたが、ヒヤリとした場面であった。
 その後も小雨は続くもの、ピットイン、タイヤ交換のタイムロスを覆す程のアドバンテージは無く、上位陣は全てルーティンピットのみでスリックタイヤで走り切っており、同様の加藤選手の好判断、ドライビングが冴えた後半スティントとなったものの、結果は16位と今ひとつ。
 だが23″628のベストを始め、数ラップの23秒台は昨日の予選の不振を払拭する明るい材料となった。


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